Debian GNU/Linux 10でEPSON GT-S600を使うための準備
古いスキャナーがLinux環境でまだ使えるのかどうか試してみた。
- スキャナー機種名
- EPSON GT-S600
- CPUのアーキテクチャ
- x86_64
- uname -mで分かる。
- Linuxディストロ
- Debian GNU/Linux 10 buster
- lsb_release -aで分かる。
- Linuxのリリース番号
- 4.19.0-10-amd64
- uname -rで分かる。バージョンはuname -vで分かる。
- インストールするもの
- GT-S600 Scanner Driver Linux 2.30.4
- XSaneとそれと依存関係にあるもの
デバイスドライバをダウンロードしてインストール
デバイスドライバをEPSONがインターネット上に公開しているのでそれをダウンロードしたのだけれど、WindowsやMac用のデバイスドライバが置かれているサイトとLinux用のデバイスドライバが置かれているサイトが違うので、最初はLinux用のデバイスドライバはもうないのではないかと思った。
Linux用のデバイスドライバをダウンロードするために次のようにEPSONの公式サイトを辿った。
- EPSONの公式サイトhttps://www.epson.jpを開いた。
- トップメニューの「サポート&ダウンロード」を開いた。
- ウェブページをスクロールさせて「その他のサービスメニュー」の「製品OS対応情報」を開いた。
- ウェブページをスクロールさせて「特定環境の対応情報」のLinuxを開いた。
- 「セイコーエプソン株式会社のLinuxドライバーダウンロードについて」を開いた。
- ウェブページをスクロールさせて「ダウンロード」の「セイコーエプソン株式会社のLinuxドライバーダウンロードへ」を開いた。
- ここで製品名に「GT-S600」を入力、OSから「Linux」を選択して検索を実行した。
- 「GT-S600, Scanner Driver, Linux, 2.30.4, All-in-one package, All language, 08-22-2019」がヒットしたので、それをダウンロードすることにした。
- ダウンロードする前に「エプソンのソフトウエア使用許諾契約」を読んで同意する必要があった。
- 同意するボタンを押すと、PDF形式のマニュアルをダウンロードするメニューが現れた。
- まずはそれら2つのマニュアルをダウンロードした。
- 次に、DebianにインストールするのでPackage Download Pageを開いてdebパッケージでかつアーキテクチャが「64bit(amd64)」用のものをダウンロードした。
- その結果、iscan-gt-s600-bundle-2.30.4.x64.deb.tar.gzというファイルがローカルディスクに保存された。
- ここで念のために、ClamTK(ClamAVのフロントエンド)というマルフェア検出アプリを使ってダウンロードしたファイルを検査した。結果は異常無し。
- tar.gzという圧縮ファイルなのでXarchiverというアーカイバーアプリを使ってこれを伸長(解凍)した。ちなみに、コマンドラインから伸長するには
$ tar -xzvf iscan-gt-s600-bundle-2.30.4.x64.deb.tar.gz
とする。 - そして、ファイルマネージャPCManFMを起動し、伸長されてできたディレクトリiscan-gt-s600-bundle-2.30.4.x64.debを開いた。
- PCManFMのツールメニューから「現在のフォルダを端末で開く」を選択した。すると、ターミナルアダプターが起動。
$ su # ./install.sh
を実行してデバイスドライバをインストールした。インストールにはスーパーユーザー権限が必要。
トップメニューのDOWNLOADのタブが選ばれていれば、製品名や型番を入力するフォームとOSを選択するフォームが表示されているはず。
古いCPUを搭載しているパソコンを使用している場合はOSも32bit版であるはずなので「32bit (i386)」のほうをダウンロードする必要があるだろう。ちなみに、rpmパッケージも用意されている。それ以外のLinuxディストロの場合はソースファイルをダウンロードすることができる。
XSaneをインストール
Scanner Access Now Easy (SANE)のグラフィカルなフロントエンドの一つであるXSaneをインストールする。
Debian GNU/Linux 10の公式リポジトリにはxsaneが見つかるので、これをインストールする。
例えばコンソール・アプリでありAPTを使ってインストールする場合には、Xtermなどのターミナル・エミュレータを起動して次のようにする。スーパーユーザー権限が必要なのでsuかsudoを使う。
$ su # apt update; apt install xsane
依存関係によって同時にいくつかのdebパッケージが追加でインストールされる。
XSaneの起動
デスクトップのメニューの「グラフィックス」のカテゴリーにある「XSane」から起動できるはず。
Xtermなどのターミナル・エミュレータから次のようにしても起動する。
$ xsane &
XSaneの起動前にスキャナーをパソコン本体につなぎ、電源をONにしておく必要がある。
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