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「しゃべろ」と「しゃべれ」

日本語の動詞「しゃべる」の命令形はどちらが正しいと思いますか。

  1. しゃべれ
  2. しゃべろ

正解は「しゃべれ」です。

規範的な文法では「しゃべれ」が正しいのですが、違和感を抱く人が少なくないかもしれません。なぜかと考えると、語末に「る」を持つ動詞、例えば「見る」や「着る」や「投げる」のような一段活用動詞では命令形の形が「見ろ」や「着ろ」や「投げろ」だからかもしれません。そのため、「しゃべる」も一段活用動詞だとついつい思ってしまい、「しゃべろ」が命令形だと勘違いしてしまいがちなのだろうと思います。でも実際には「しゃべる」は五段活用動詞であるので、命令形は「ろ」ではなく「れ」になります。

五段活用動詞では命令形の語末がカナの音韻表のオ段(オ列)でなくエ段(エ列)になるのです。

わらえ
かけぇ
まわせぇ
たてぇ
しねぇ
よめぇ
かえれぇ

動詞「しゃべる」が五段活用動詞であることは国語辞書を見れば分かります。あなたが日本語の母語話者であるのならば辞書をわざわざ引く必要はありません。その否定形を言ってみることによっても識別することができるからです。一段活用動詞であるのならば、語末の「る」を取り去って「ない」を付けるだけで正しい否定形ができるはずです。

例えば、「告げる」は一段活用動詞ですが、この語末の「る」を取り去り、「告げ」に「ない」をくっつければ、「告げない」という正しい否定形ができあがります。ところが「しゃべる」はこうはなりません。「しゃべる」の語末の「る」を取り去って「しゃべ」の形にし、これに「ない」をくっつけると「しゃべない」になります。正しくは「しゃべらない」ですから、これは間違いです。このことによって「しゃべる」が一段活用動詞でないことが分かります。よって「しゃべる」は五段活用動詞であります。

ただし、一段活用動詞でも五段活用動詞でもない「する」と「来る」は除きます。

  1. 動詞の語末「る」を取り除く
  2. 残った語の成分に「ない」をくっつける
  3. それが正しい否定形になれば一段活用動詞、そうでなければ五段活用動詞
  4. ただし「する」と「来る」は例外

一段活用動詞か五段活用動詞かを見分ける解法の手順は上のとおりです。

「狩る」「切る」「おっしゃる」「いらっしゃる」「くださる」なども語末に「る」がありますが、五段活用動詞の例です。しかしこれらを「狩ろ」「切ろ」「おっしゃろ」「いらっしゃろ」「くださろ」などと言い間違えることはまずありません。なのに「しゃべる」が「しゃべろ」となぜ言い間違えられるのか、不思議ではあります。この謎を解く答えや手掛かりをご存知の方がいらっしゃったら、どうかお教え下さいませ。

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