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Linuxでハングル(韓国/朝鮮語文字)をローマ字入力するには?


GNU/LinuxのX Window System上でのハングルの入力は、他の言語と同様に、iBusやSCIMやuimといった入力メソッドのフレームワークと多言語化のライブラリであるm17nを導入することで実現することができる。

日本語環境に設定された多くのディストリビューションでは、すでにこれらは導入されている可能性が高い。導入されていない場合、これらを導入する必要がある。例えばLinuxディストリビューションがDebian GNU/Linux 8(jessie)の場合、かつ、iBusを使う場合、ibus、ibus-m17nといったdebパッケージをインストールすればよい。他の必要なパッケージも依存関係によって一緒にインストールされるはずだ。SCIMの場合はscim-m17n、uimの場合はuim-m17nlibが代わりに必要になる。

Debian GNU/Linux 8(jessie)では、その他にHangul keyboard input library(パッケージ名はlibhangul1及びibus-hangulなど)、それから、nabiやByeoruと呼ばれるハングル入力メソッドのdebパッケージが、そのリポジトリに置かれてある。nabiはフレームワークを必要とせず、それ単体を導入するだけでよいが、すでにiBusやSCIMやuimなどのフレームワークを導入している場合は、m17nやHangul keyboard input libraryやByeoruを選択したほうがよいかもしれない。ただしByeoruの場合はuimが対応しているのみのようだ。

ここではこれらの入力メソッドについては扱わず、m17nを使う場合に限定する。ハングルの入力方法は一般に、キーボードのキーにハングルの字母が割り付けられてある直接入力による方法か、ローマ字入力をする方法かの二種類があり、これらはかなり共通するはずなので応用が利くと思われる。

ハングルの入力に関してm17nには2つの選択肢がある。その2つの選択肢とはko-han2とko-romajiである。ただしこれらはUIM(Universal Input Method)用のm17nライブラリのモジュール(uim-m17nlib)を使った環境での名称なので、他の環境では異なるかもしれない。han2のほうはキーボードにハングルの字母を直接割り付けた入力方法で、romajiのほうは文字通りローマ字入力をする方法である。

ここではローマ字入力をするタイプのko-romajiのほうを採り上げる。これはハングルを符号が付かない通常のローマ字(ラテン文字、ASCCI文字)を使って入力するための入力メソッドで、日本語のローマ字入力を応用した知識でハングルの基本的な入力が可能になる。そこに利点がある。

ただし、ハングルは日本語とは違って、符号なしのローマ字(ASCCI標準の文字コード)だけでは表せない母音や子音を多く持っているので、1対1の対応関係だけではハングルをすべて表せない。子音における平音と激音との対応関係は有気音と無気音のそれに関連付けられているが、濃音と数の多い母音についてはローマ字を2文字または3文字連ねてハングル1文字を表す必要がある。そのため、日本語のローマ字入力の知識に加えて、いくらかの予備知識が必要になってくる。

ここではハングルをローマ字入力する上での対応表を作ってみた。

子音(初声または終声で)

ハングル ローマ字
g
gg
k
n
d
dd
t
l
m
b
bb
p
s
ss
ng
j
jj
ch
h
  1. ㄲはggの他にkkやqqやcとしても入力が可能。
  2. ㅋはkの他にqとしても入力が可能。
  3. ㄸはddの他にttとしても入力が可能。
  4. ㄹはlの他にrとしても入力が可能。
  5. ㅂはbの他にvとしても入力が可能。
  6. ㅃはbbの他にvvとしても入力が可能。
  7. ㅇはngの他にxとしても入力が可能。
  8. ㅍはpの他にfとしても入力が可能。

母音(単独または中声で)

ハングル ローマ字
a
eo
o
u
eu
i
ae
e
ya
yeo
yo
yu
yae
ye
wa
wae
oe
wo
we
wi
ui
  1. 이はiの他にyやeeとしても入力が可能。
  2. 애はaeの他にaiとしても入力が可能。
  3. 에はeの他にeoiとしても入力が可能。
  4. 야はyaの他にiaとしても入力が可能。
  5. 예はyeの他にieやyeoiとしても入力が可能。
  6. 애はyaeの他にyaiやiaeとしても入力が可能。
  7. 여はyeoの他にieoとしても入力が可能。
  8. 요はyoの他にioとしても入力が可能。
  9. 우はuの他にwやooとしても入力が可能。
  10. 유はyuの他にiuとしても入力が可能。
  11. 의はuiの他にeuiとしても入力が可能。
  12. 웨はweの他にueとしても入力が可能。
  13. 워はwoの他にuoやueoとしても入力が可能。
  14. 와はwaの他にoaやuaとしても入力が可能。
  15. 왜はwaeの他にwaiやuaeやoaeとしても入力が可能。
  16. 외はoeの他にoiやwoeやuoeとしても入力が可能。

パッチム(終声の子音)

終声の子音(パッチム)の入力も初声の子音とほぼ同じ要領で入力することができる。二重のパッチム(複合終声)では若干異なるものもあるので、ここでは二重パッチムについてだけを示す。

ハングル ローマ字
gg
ss
gs
nj
nh
lg
lm
lb
ls
lt
lp
lh
bs

実際のハングルの入力ではこれらを、初声、中声、終声(パッチム)の順に入力する。母音だけの場合は、対応する母音のローマ字を入力すれば、初声のㅇも自動的に入力してくれる。また、終声(パッチム)が次の字の初声になってしまうのを防ぐには、106/109キーボードの場合、スペースキーの隣りにある「無変換」キーを使えば、とりあえずなんとかなる。

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