Debian GNU/Linux 10でMariaDBとLibreOffice Baseを接続
この記事では、Debian GNU/Linux 10のユーザーがデータベースソフトウェアであるMariaDBと同じくデータベースソフトウェアであるLibreOffice BaseとをJDBCドライバを介して接続し、LibreOffice BaseをMariaDBサーバーのクライアントとして利用するまでの準備を記す。
前提となるオペレーティングシステムとソフトウェアのバージョンは下のとおり。
$ lsb_release -a No LSB modules are available. Distributor ID: Debian Description: Debian GNU/Linux 10 (buster) Release: 10 Codename: buster $ mariadb --version mariadb Ver 15.1 Distrib 10.3.27-MariaDB, for debian-linux-gnu (x86_64) using readline 5.2 $ libreoffice --version LibreOffice 6.1.5.2 10(Build:2)
MariaDB Connector/Jをインストール
ODBCまたはJDBCを介して両者を接続する必要があるので、ここではJDBC互換のドライバであるMariaDB Connector/Jをインストールする。
Debian 10の公式リポジトリからAPTを用いてlibmariadb-javaというdebパッケージをインストールする。この処理にはオペレーティングシステムの管理者権限が必要。
$ su # apt update; apt install libmariadb-java
MariaDBサーバーが作動中かどうか
MariaDBサービスが稼働していることを確認する。
# systemctl is-active mysql active
MariaDBサービスが稼働していなければ開始する。
# systemctl start mysql
LibreOffice Baseを起動する。
LibreOffice BaseをMariaDBと接続する
特定のデータベースを引数に指定せずにLibreOffice Baseを起動すると、LibreOfficeデータベースウィザードが起動するはず。
ここで「既存のデータベースに接続」にチェックを入れ、既存のデータベースの一覧からMySQLを選ぶ。そして「次へ」ボタンを押す。
「MySQLデータベースとの接続のセットアップ」というダイアログに移行するので、そこで「JDBC(Java Database Connectivity)を使って接続」にチェックを入れ、「次へ」ボタンを押す。
「JDBCを使ってMySQLデータベースとの接続をセットアップ」というダイアログでは、すでに作成されているデータベース名を入れる。ここでは以前の記事において作成しておいたmydatabaseというデータベースを指定した。
すでに作成されているデータベースを調べるにはmysqlシェルを起動してSHOW DATABASES;を実行する。
MariaDB [(none)]> SHOW DATABASES;
データベースをまだ作成していなければmysqlシェルを起動してCREATE DATABASE データベース名;を実行してデータベースを新規作成する。
MariaDB [(none)]> CREATE DATABASE データベース名;
サーバーにはlocalhostと入力する。localhostは同じマシン上でMariaDBサーバーが稼働していることを意味する。
ポートはデフォルトの3306のままにしておく。
MySQL JDBCドライバークラスはorg.mariadb.jdbc.Driverのままにしておく。そして「次へ」ボタンを押す。
「ユーザー認証のセットアップ」というダイアログでは、以前の記事で作成しておいたユーザー名のtestuserと入力し、そのユーザー用のパスワードも設定しておいたはずなので「パスワードを要求する」にチェックを入れる。
ちなみに、ユーザーの新規作成はmysqlシェルを起動してCREATE USER構文を実行する。
$ su # mysql -u root MariaDB [(none)]> CREATE USER 'ユーザー名'@'ホスト名' IDENTIFIED BY '任意のパスワード';
「接続のテスト」ボタンを押すとパスワードを入力するダイアログが開く。そこでそのユーザーのパスワードを入力してOKボタンを押す。
接続がうまくいけば、「接続が正常に確立できました。」というメッセージが表示されるのでそこでもOKボタンを押す。
「次へ」ボタンを押すと「データベースを保存したあとの処理を決定してください」というダイアログへ移る。
「はい、登録します」と「データベースを開いて編集します」にチェックが入っていることを確認して「完了」ボタンを押す。テーブルウィザードを用いてテーブルを作成したい場合には「テーブルウィザードを使ってテーブルを作成します」にもチェックを入れて「完了」ボタンを押す。
テーブルの作成についてはまたの機会に。
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