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モンティホール問題を図を使って解いてみた Monty Hall Problem

確率論の問題でモンティ・ホール問題とかモンティ・ホールの逆理と呼ばれるものがある。世界最高の知能指数の持ち主とされてギネスブックに載ったという女性コラムニスト、マリリン・ヴォス・サヴァント氏が、雑誌『パレード』の「マリリンに訊け」というコラムで紹介した商品当てクイズに端を発している。ヴォス・サヴァント氏のウェブページではクイズ番組問題と銘打たれている。それによると、その問題とはほぼ次のようなものであったらしい。

http://marilynvossavant.com/game-show-problem/
あなたがとあるクイズ番組に出場したと考えましょう。あなたには3枚の扉の選択肢が与えられます。そのうちの1枚の扉の裏には自動車があり、他の扉の裏には山羊がいます。あなたはそのうちの1枚、例えば1番の扉を選びます。すると、3枚の扉の裏側を知っている司会者が裏に山羊のいる別の扉、例えば3番の扉を開けます。そこで司会者はあなたにこう言います。「2番の扉を選択したいですか」と。ここで選択を変更することがあなたにとって得策ですか?
あなたのブラウザはCanvas要素に対応していません。

この問題にヴォス・サヴァント氏はイエス、つまり1番の扉から2番の扉へ変更する必要があると答えた。変更しないならば1/3の確率でしか自動車を当てることができないが、変更するのならば2/3の確率で自動車を当てることができると彼女は読者に説明した。

しかしこの解答に対してこのコラムの読者から多くの反論や批判の投書が寄せられたらしい。その中には確率論や組合せ理論やグラフ理論などの業績で知られる数学者までが含まれていた。それにもめげずヴォス・サヴァント氏はこれらに再反論し、論争を巻き起こしたらしい。

モンティ・ホール問題の内容をちょっと整理してみる。

あなたには3枚の扉の選択肢が与えられます。そのうちの1枚の扉の裏には自動車があり、他の扉の裏には山羊がいます。

まず裏に自動車がある扉を黄色に塗り替えてみよう。その扉は3枚のうちで1枚しかないのだから、その配列の可能性は3通りと考えられるはず。

あなたのブラウザはCanvas要素に対応していません。
あなたはそのうちの1枚、例えば1番の扉を選びます。

出題文の例にならってあなたが選んだとする1番の扉を赤線で囲ってみよう。

あなたのブラウザはCanvas要素に対応していません。
すると、3枚の扉の裏側を知っている司会者が裏に山羊のいる別の扉、例えば3番の扉を開けます。

ということなので、ここで裏に山羊がいると種明かしされた3番の扉にバツ印を描いてみよう。

あなたのブラウザはCanvas要素に対応していません。

そうするとこうなるけれども、「裏に山羊がいる扉でかつ3番の扉」である必要があるので、上から3つめの場合は裏に自動車がある扉になってしまうためにこの条件を満たせず、この場合はあり得ないことになる。よってこの3つめの場合を取り除いてみよう。

あなたのブラウザはCanvas要素に対応していません。
そこで司会者はあなたにこう言います。「2番の扉を選択したいですか」と。

司会者の言葉どおり、ここで2番の扉に選択を変更してみることにしよう。

あなたのブラウザはCanvas要素に対応していません。

この結果を見るかぎり、2番の扉に変更しても裏に自動車がある扉を開ける確率は5分5分だ。2枚の扉のうちの1枚、すなわち1/2である。つまり、選択を変更したとしても自動車を当てる確率は変わらない。したがって変更することが特に得策ではない。この答えはヴォス・サヴァント氏の答えとは一致していない。

ヴォス・サヴァント氏の答えとなぜ食い違ったのだろうか。

その原因を明らかにするために、モンティ・ホール問題の出題文を次のように修正してみる。

あなたがとあるクイズ番組に出場したと考えましょう。あなたには3枚の扉の選択肢が与えられます。そのうちの1枚の扉の裏には自動車があり、他の扉の裏には山羊がいます。あなたはそのうちのいずれか1枚の扉を選びます。すると、3枚の扉の裏側を知っている司会者があなたの扉を除いて裏に山羊のいる別の扉を1枚だけ開けます。そこで司会者はあなたにこう言います。「私が開けなかった残りのもう1枚の扉に選択を変更したいですか」と。ここで選択を変更することがあなたにとって得策ですか?

修正版の出題文では3つの扉を識別していた番号を廃止してみた。それでは順を追ってみていこう。

あなたには3枚の扉の選択肢が与えられます。そのうちの1枚の扉の裏には自動車があり、他の扉の裏には山羊がいます。

この点はこれまでと同じ。ただし扉には番号を振ってない。全部で3通りの可能性が考えられるので次のようになる。

あなたのブラウザはCanvas要素に対応していません。
あなたはそのうちのいずれか1枚の扉を選びます。

先ほどと同じくいちばん左側の扉を選択することにしよう。それを赤線で囲っておく。

あなたのブラウザはCanvas要素に対応していません。
すると、3枚の扉の裏側を知っている司会者があなたの扉を除いて裏に山羊のいる別の扉を1枚だけ開けます。

ここでは司会者が、あなたが選んだ扉を除き、残りの2枚の扉の中で裏に山羊がいる扉を1枚開ける。つまり、ここで司会者が開ける扉は「あなたが選択した扉でなく、かつ、裏に山羊がいる扉を1枚」という条件になっている。さっそくそうしてみよう。司会者が開けたであろう扉にバツ印を描いておこう。

あなたのブラウザはCanvas要素に対応していません。

見やすくするためにバツ印を付けた扉だけを取り除いてみよう。

あなたのブラウザはCanvas要素に対応していません。
そこで司会者はあなたにこう言います。「私が開けなかった残りのもう1枚の扉に選択を変更したいですか」と。

司会者の言うとおりに、残りのもう1枚の扉に選択を変更してみることにしよう。

あなたのブラウザはCanvas要素に対応していません。

見てのとおり、変更前には3枚の扉のうち1枚の扉しか黄色でなかったのに、変更後には3枚の扉のうち2枚の扉が黄色になったことが分かる。つまり、選択を変更することによって1/3から2/3へと確率が上がったのだ。こうしてヴォス・サヴァント氏のそれと一致する答えをとりあえず得ることができた。

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